
こんにちは! 仙台市の不動産エージェント
仙台不動産情報ライブラリー
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スイコーの澤口です。
今回のテーマは
スキップフロアの家は本当に安全?
です。
戸建住宅を検討している方の中には、スキップフロアの間取りに魅力を感じる方も多いのではないでしょうか。実際に、モデルハウスなどで見た際には開放感があり、空間を有効活用できるデザインとして人気があります。しかし、住宅の購入にあたっては、見た目の印象だけでなく、安全性やコスト面についても十分に考慮することが重要です。
スキップフロアの間取りとは?
スキップフロアとは、床の高さをずらして複数のフロアをつなぐ設計のことを指します。吹き抜けや中2階を活用することで、立体的で広がりのある空間が作れます。そのため、子育て世帯にとっても「家族の気配を感じながら暮らせる」「収納スペースを有効活用できる」といったメリットがあります。
しかし、スキップフロアは通常の2階建てとは異なり、構造的に複雑になるため、安全性やコストに影響を与えることがあります。
耐震性能における懸念点
2024年4月1日より建築基準法が改正され、木造2階建ての住宅に適用されていた「四号特例」が縮小されました。これにより、従来は省略されることが多かった構造計算(許容応力度計算)を行う必要(緩和措置を適用する場合を除く)があり、耐震性能の確保がこれまで以上に重要視されるようになっています。
スキップフロアの住宅は、一般的な2階建てと比べて以下のような課題があります。
構造が複雑になるスキップフロアは床の高さが段違いになるため、壁や柱、梁の配置が不均一になります。これにより、建物全体の耐震性能を確保するための設計が難しくなります。
専門的な概念になりますが建物は地震の揺れに対して均等に力を分散することが重要です。水平剛性の確保が難しいスキップフロアの構造では、一部のフロアに負担が集中しやすくなります。そこで耐震性能を確保するために通常よりも強固な補強が必要となるのです。
建築コストが上がるスキップフロアの耐震性能を高めるためには、より強度の高い構造材や接合部の補強が必要だったりします。それには、設計する建築士が緻密な構造設計をする必要があり、それには時間がかなりかかります。
また、近年では耐震性能シミュレーションソフトwallstatが登場したことで、設計した間取りの構造計算に地震波を入力して建物を揺らして状況を観察し安全確認をすること可能となりました。これによりスキップフロアの住宅も調べることが出来ますが、やはりこれもまたコストがかかります。このような理由により一般的な2階建て住宅よりも建築コストが割高になるのです。
安全な家づくりのために
私たちの会社では、安全性を確保しながらコストパフォーマンスの高い住宅を提供するため、スキップフロアの間取りは推奨していません。耐震性能を確保しながら、お客様の理想の住まいを実現するためには、以下のような点を重視しています。
許容応力度計算を実施し、安全性を数値で確認
耐震等級3を標準仕様とし、地震に強い家づくりを推進
合理的な設計で、構造的に安定した間取りを提案
住宅を購入する際には、見た目のデザインだけでなく、その家が「本当に安全かどうか」をしっかり確認することが大切です。家族が長く安心して暮らせる住まいを選ぶために、耐震性能やコストについても正しく理解した上で判断しましょう。
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