こんにちは! 仙台市の不動産エージェント
仙台不動産情報ライブラリーを運営していますスイコーの澤口です。
本日は
吹き抜けが落とし穴!?
というタイトルで情報配信をしたいと思います。
○吹き抜けを落とし穴にした! ではありません
「吹き抜けが落とし穴」というタイトルから、吹き抜けを利用して落とし穴で何やら悪さをみたいなイメージをされたかもしれませんが、吹き抜けそのもののリスクについてプロは知っていてもお客様にあまり伝えない真実のことをお伝えしたくて紛らわしい表現にしてみました。
リビングに吹き抜けがあると広々した感じになるので新築でもリノベーションでも吹き抜けを希望されるお客様は少なくありません。インスタ映えするリビングになることや業者も住宅雑誌に掲載する施工事例として見栄えがいいことなどからリビングに吹き抜けを設けたくなるのです。
○吹き抜けの危険性について
昔の住宅は断熱性能が低かったためリビングに吹き抜けを設けると冬に暖房をつけてもなかなか暖まらないなどの問題がありました。しかし、最近の住宅は断熱性能が向上したのでかなり改善されました。そのような背景もあってリビングの吹き抜け設置が後押しされています。
しかし、構造的側面が重要視されていないことが問題です。図は蓋が開いた段ボール箱と蓋が閉まっている段ボール箱です。段ボール箱を利用して荷物を運送するときに蓋を閉めるのは、中身が見えたり落ちたりしないようにする目的もありますが、破損せずに運送しやすいことが第1だと思います。蓋が開いた状態で積み重ねるのと、蓋が閉じた状態で積み重ねるのとでは、どちらが崩れにくいか、これは何となく後者の方が崩れにくいと分かりますよね。
重力による縦方向だけの力が掛かる場合には、4辺の側面の段ボールで支えるので、蓋が開いていようが閉じていようが力学上は同じです。これがちょっとでも斜めに積み重なったりすると状況が変わります。更に運送中はどうしても横に揺れます。それによって横方向の力が加わることになります。横方向の力が加わると蓋が開いていると段ボール箱にゆがみが生じてしまいます。蓋が閉まっていると横方向の力を側面の段ボールの耐力によって支えることが出来ます。この力の伝達が作用していることで、蓋を閉じた段ボール箱は積み重ねても簡単に崩れなくなるのです。
○吹き抜けを設けるために必要なこと
住宅における吹き抜けも同じ理屈です。意匠設計が得意な建築士の中には、南面すべてを吹き抜けにする無茶な設計の家を造ったりします。それが鉄筋コンクリート造や鉄骨造ならば、構造計算によって造られるので問題ないと考えられますが、木造2階建ての場合には構造計算書を確認申請時に提出する義務がないため、建築士の経験と勘のみで判断されている可能性を否定できません。
構造計算をしっかりと行った上で吹き抜けを設けているのならば、もちろん問題はありません。吹き抜けがダメということではなく、構造上問題ないように設ける必要があるということです。住宅業者さんの施工事例に吹き抜けを設けたリビングがある場合には、耐震性能や構造計算をどうしているのかを尋ねてみることをおすすめします。
そして適切な吹き抜けを設けることは、その分のコストが上積みになることを覚悟の上でプランニングして下さい。
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(運営:株式会社スイコー)の澤口(さわぐち)でした。
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